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先生のコラム

鍼灸の話 小林詔司
 
鍼灸の歴史
鍼と灸の発祥は中国大陸で、3000年ほど前にさかのぼります。
日本に伝わったのは、欽明天皇の時に呉国の知聡
(ちそう)がもたらした明堂経(みょうどうきょう)という書物の記載ともいわれます(562年)。
江戸時代に医療の一つとしてかなり栄えましたが、明治政府の欧米思想重視の結果、鍼灸は一時衰退します。しかしその間も民間では支持されてきた治療法でした。
1972年、アメリカのニクソン大統領の訪中から鍼麻酔が世界に知られ、鍼灸への関心が一気に世界中に広まります。
それはあくまでも現代西洋医学からみた関心事でしたが、それがかえって鍼灸の東洋的医療本来の姿を強く求める結果にもなりました。

 
鍼灸とは何か?
鍼灸は、鍼といわれる金属の細い棒(金、銀、ステンレスなど)と、蓬(よもぎ)という薬草を乾燥して作られる艾(もぐさ)を道具とする治療法です。
最近ではツボや経絡という言葉がよく知られてきましたが、しかしツボに鍼や灸をすれば東洋的とは言えません。

鍼と艾という道具をどのような考え方でツボに使うかによって、西洋的にも東洋的な治療にもなるからです。
また道具が非常に単純ですから、治療効果を出すには高度な技術が求められます。

小林詔司先生


東洋医学的な鍼灸とは何か?
東洋的な考え方に基づけば、東洋的な鍼灸治療となります。
一つの見方を紹介すれば、病気の状態を気の異常として捉え、その結果、身体の芯が冷えているとすることです。
発熱も、身体の芯が冷えることから起きると考えます。
東洋的な発想では、病名にとらわれずに病気を診ることができるのです。

 
どうして鍼灸は効くのか?

身体の芯が冷えて病気になるのであれば、身体を温めれば病気は治るということになります。鍼灸の治療を受けると身体は温まりますが、これを気が集まってきたとするのです。つまり鍼灸は気を動かして身体を温め、病気の状態を改善しようとする治療法といえます。ですから、鍼灸はいろいろな病気の状態に対応できるのです。

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