今、鍼灸師を目指す意義

古くて新しい
医療系国家資格

鍼灸の思想と技術は、今から2千年以上昔の古代中国で生まれたと言われています。その後、平安時代に仏教と共に日本に伝わり、以後脈々と受け継がれてきました。現代医学が中心の社会にあってもなお、多くの人に鍼灸の効果と、鍼灸師という存在が支持され続けています。
その秘密は、古きを守りつつも、その時代の要請に応えて変化し続ける柔軟性にあります。社会の変化が激しい今だからこそ、芯がありつつも、柔軟に変化できる鍼灸を身に付けることは、変化する社会を生き抜いていくための大きな武器となります。

人体を
多面的に見る

通常、私たちは自分の思考の枠組みからでしか物事を見ることができませんし、それが普通です。ところが、円柱を思い浮かべてください。見る方向によっては円に見えたり、長方形に見えたりするように、鍼灸で患者さんの身体を治療していくためには、時に人体を多面的に見る必要が出てきます。
現代医学という枠組みで解剖・生理学的に見るだけでなく、東洋医学の枠組みで、陰陽・五臓・経絡という別の見方ができるようになることが、鍼灸師としての大きなストロングポイントとなるのです。

鍼灸×◯◯◯

このような特徴を持つ鍼灸だからこそ、現代社会の様々なニーズに応える広がりを持っています。例えば、「美容」。顔や体の気になる所に鍼をして、血流や筋肉の緊張を調整することで、その場所をダイレクトに改善していくことができるだけでなく、自律神経やホルモンバランスも整えていくことで、「体の中から美しくしていく」というアプローチをとることができます。例えば、「スポーツ」。練習で生じた筋疲労や打撲に対して血流改善と鎮痛を行うだけではなく、全身の筋肉や結合組織の状態を調えて選手のパフォーマンスを上げていくことに寄与します。例えば、「不妊治療」。病院との連携は大前提ですが、体だけでなく、じっくりと相談に乗ることで、心まで温めていくことで、妊娠しやすい体作りのお手伝いをしていきます。
ほかにも、さまざまな分野に広げることもできます。さあ、あなたは鍼灸に何を掛け合わせますか?

鍼灸を超えて
生活全般のアドバイザーに

「鍼灸治療を通じて体の症状が変わっていく」のはもちろん大切ですが、実は、本当に大切なことはその先にあります。患者さんが過ごしている日々の生活の中にこそ、患者さんの症状や病気に至る原因があります。その原因をどのように見つけ、患者さん自身が自ら解決できるようにサポートするかが大切です。このように、生活全般に適切なアドバイスができてこそ、真の「東洋医学の実践」ができるのです。

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